【タイ】モーターショー開幕、長城汽車が電動車訴求[車両](2021/03/25)
タイの自動車展示・販売会「第42回バンコク国際モーターショー」が24日、首都バンコク近郊で開幕した。タイ市場に新規参入する中国の長城汽車(GWM)が、スポーツタイプ多目的車(SUV)「哈弗(ハーバル)」のプラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)「欧拉(ORA)」を展示し、タイにおける存在感を高めている。
日本車がシェアの9割近くを占めるタイ市場だが、長城汽車や、上海汽車集団(SAICモーター)とタイの大手財閥チャロン・ポカパン(CP)グループの合弁会社SAICモーター・CP(上汽正大)傘下で「MG(名爵)」ブランド車を販売するMGセールス(タイランド)がEVやPHVを通じて存在感を高めつつある。
モーターショーの開幕に先立ち23日に行われたメディア向けプレ公開では、長城汽車タイ法人のナロン・マネジングディレクターが、ハーバルのPHV「ハーバルH6」の予約受付を今年第2四半期(4~6月)に開始すると説明。このほか、1回当たりのフル充電で最長300キロメートルの走行距離を実現した「ORAブラックキャット」や同じく走行距離375キロのEVピックアップトラック「長城炮(POER)」をアピール。タイの電動車市場でトップシェアを目指す方針を示した。
長城汽車は先に、年内にハーバルとORAの2モデルを発売。年内に2モデルを追加し、3年以内に計9モデルを販売する計画を示している。
一方、MGセールス(タイランド)は、1トンピックアップトラック「MGエクステンダー」のマイナーチェンジモデルやPHV「MG・HS・PHEV」の新色を展示。ポンサック副社長は、昨年のMG車の販売台数はSUVを中心に、前年比7%の増加だったと説明。今後も電動車を中心にタイ市場での存在感を高めていくと説明した。
日系を除くメーカーでシェアトップの米フォード・モーターのタイ法人フォード・タイランドは、ピックアップトラック「レンジャー」の新モデルを訴求。ウィチット社長は、昨年11月に新モデルが発売されたレンジャーは、タイのピックアップ市場でシェア3%を占めるなど存在感を強調した。
第42回バンコク国際モーターショーは、バンコク北郊ノンタブリ県の展示場「インパクト」で4月4日まで開催される。開催時間は正午から午後10時まで。