【香港】保険大手AIA、20年12月期は3%減益[金融](2021/03/15)
香港に本社を置くアジアの保険大手AIAグループ(友邦保険控股)が12日発表した2020年12月期連結決算は、純利益が前年比3.3%減の57億7,900万米ドル(約6,300億円)となった。
新規保険契約の価値を示す新業務価値(VONB)は33.4%減の27億6,500万米ドル。李源祥・グループ最高経営責任者(CEO)兼社長は、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とした安全な距離を保つ規制が影響したと説明した。ただ、関連の制限が緩和されると販売に勢いが戻り、今年1~2月のVONBは前年同期比で15%増えたという。
香港市場のVONBは66.1%減の5億5,000万米ドルに落ち込んだ。李氏は、出入境制限で20年2月から中国本土客の新契約が事実上停止したと指摘した。最大の市場となっている本土市場、またマレーシア市場のVONBもともに2桁減。一方、タイ市場とシンガポール市場のVONBは1桁減にとどまった。
全体の新契約年換算保険料(ANP)は20.7%減の52億1,900万米ドルだった。
総収益は6.6%増の503億5,900万米ドル。このうち、保険料・手数料の純収入は2.2%増の333億2,800万米ドルとなった。