【インドネシア】MRT、開業から2年で累計乗客数3300万人[運輸](2021/03/10)
インドネシアの首都ジャカルタ特別州を南北に走る都市高速鉄道(MRT)を運営するMRTジャカルタは8日、2019年3月24日の開業から約2年間で、累計乗客数が3,300万人に達したと発表した。MRTの開業は、モビリティーの向上だけでなく、大気汚染や交通渋滞の改善にも効果があったと評価した。
MRTジャカルタのアフマド・プラトモ秘書室長代行は「国内初の地下鉄であるMRTの開通により、それまで自家用車を利用していた人が新たに公共交通を利用し、ライフスタイルに変化がみられた」と述べた。
9日付インベストール・デーリーによると、MRTジャカルタのウィリアム社長は今年の1日の平均乗客数を、前年比2.4倍の6万5,000人に引き上げる目標を示している。昨年1~2月の1日の平均乗客数は8万8,000人だったが、新型コロナウイルスの流行により3月以降は乗客数が激減し、通年では2万7,281人にとどまった。
MRTを州北部まで延伸する第2期工事は現在、コタ駅までのフェーズ2Aを建設中。中央ジャカルタ・ブンダランHI駅から中央ジャカルタ・ハルモニ駅(2.7キロメートル)は25年3月、ハルモニ駅からコタ駅(3.1キロ)は27年8月の完工を目指す。コタ駅からアンチョールバラット駅までのフェーズ2Bは、事業化調査を実施している。
■トランスジャカルタと覚書締結
MRTジャカルタと州営公共バス運営会社トランスポルタシ・ジャカルタ(トランスジャカルタ)は9日、統合的な交通サービスのための共同開発研究に関する覚書を締結したと発表した。
MRTジャカルタとトランスジャカルタを統一運賃で利用できる「ジャクリンコ」のアプリを活用した検証を行う。MRTのファトマワティ駅とチプテラヤ駅にトランスジャカルタ乗降所が設置された。ファトマワティ駅では6路線、チプテラヤ駅ではブロックM―ポンドックラブの1路線が運行する。