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【台湾】カンタツ、中国のiPhone向け製品工場売却か[IT](2021/03/10)

鴻海精密工業傘下で、スマートフォン用カメラのレンズを手掛けるカンタツ(東京都品川区)が中国江蘇省の連雲港工場を売却するとの観測が浮上している。売却額は180億円とされ、売却先は同業の中国企業が有力視されている。連雲港工場は米アップルのiPhone(アイフォーン)向けの製品を生産しており、中国企業がiPhoneのサプライチェーン(調達・供給網)でさらに存在感を高める可能性もある。9日付経済日報が伝えた。

鴻海は傘下のシャープや鴻騰六零八八精密科技(FIT)を通じて、カンタツの株式75%を握っている。鴻騰は8日、「うわさにはコメントしない」と表明。カンタツもNNAに対して、「いかなるコメントもできない」と答えた。

ただ消息筋によると、中国の同業大手は連雲港工場の買収に意欲的。舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー)と瑞声科技(AACテクノロジーズ)が買収に名乗りを上げているとされる。

中国企業は昨年からiPhoneサプライヤーの工場買収を繰り返している。立訊精密工業(ラックスシェア)は、台湾EMS(電子機器の受託製造サービス)の緯創資訊(ウィストロン)が持つ江蘇省昆山市のiPhone組み立て工場を買収。藍思科技は台湾の可成科技(キャッチャー)が江蘇省泰州市に持つiPhoneのきょう体工場を買収した。

一方、カンタツが連雲港工場を台湾企業に売却するとの観測もある。売却先としては、同じくiPhone向けカメラレンズを生産する玉晶光電(GSEO)が候補に挙がっている。ただ玉晶光電はコメントを控えた。

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