【台湾】FII、中国河南省周口に新工場設置へ[IT](2021/03/08)
EMS(電子機器の受託製造サービス)世界大手の鴻海精密工業の傘下で、中国を中心に産業用インターネットサービスを手掛ける富士康工業互聯網(FII、工業富聯)は、河南省周口市に新工場を設置する。同省鄭州市に持つ既存工場の需給逼迫(ひっぱく)に応じた動きとみられる。中央通信社が伝えた。
周口市政府との間でこのほど、新工場「富士康周口科技工業園区」を建設する契約を交わした。スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、ウエアラブル端末向けの重要部品を設計・生産し、年間生産額は31億人民元(約517億円)を見込む。3万人の雇用機会を創出する予定。
FIIは新工場について、「新規顧客向けのODM(デザイン・仕様の決定権が受託側にある委託生産)生産ラインとする」と説明した。
FIIの鄭州工場は、米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」向け部品を設計・生産している。「iPhone 12」シリーズの販売が好調な中、業界関係者の間では、「新工場はiPhone向け部品の生産能力増強が狙い」との見方も出ている。
■米ソニンがFIHに発注
7日付経済日報によると、高耐久性スマホを開発する米ソニン・テクノロジーズは、鴻海傘下でスマホ生産大手の富智康集団(FIHモバイル)に新機種の生産を発注したと発表した。FIHはベトナム工場で生産し、第3四半期(7~9月)に市場投入する。