【タイ】豊通、レンタカーの比較サイト会社に投資［車両］（2021/02/10）

豊田通商タイランドはレンタカーの比較サイト運営会社への投資を発表した＝タイ・バンコク（同社提供）

豊田通商のタイ法人である豊田通商タイランドは、タイでレンタカーサービスの比較サイトを運営するドライブハブに対して、総額数百万米ドル（100万米ドル＝約１億500万円）規模の共同投資を行ったと発表した。日本のＣＡＣキャピタルおよびシンガポールのＫＫファンドのベンチャーキャピタル２社とともに、ドライブハブが実施したシリーズＡ（事業開発段階）の資金調達に応じた。

ドライブハブは2016年設立。クレジットカードを持たない利用者でも、オンラインでレンタカーサービスを比較・予約できるサービスを提供している。大手レンタカー会社とクレジットカード保有者を対象とするサイトはいくつかあるが、零細レンタカー業者とクレジットカードを持たない人も対象とするドライブハブのようなサービスはほとんどないという。零細レンタカー業者にとっても、顧客へのアクセスが広がり、自らのウェブサイトを作る必要がないなどのメリットがある。

世界銀行の2017年の報告によると、タイ国内のクレジットカード保有者の割合は１割程度。一方で、クレジットカードを使わないレンタカーサービスのシェアは全体の52％を占める。

豊田通商タイランドの冨田隆雄・シニアバイスプレジデントは、ドライブハブへの投資を決定した理由について、「レンタカーのニーズは今後も成長すると考えており、豊田通商グループの新車・中古車販売やアフターマーケットの部品・サービス販売などとのシナジー（相乗効果）が期待できる」と説明。「将来的に、ＩＴを活用した移動支援サービス『ＭａａＳ（マース）』関連事業を開発する上でも良い種になると考えている」と付け加えた。