【シンガポール】住友商事、建機販売・レンタル会社買収[金融](2021/01/28)
住友商事は27日、東南アジアで建設機械の販売・レンタル事業を手掛けるシンガポールのエバーアジア(S)の株式を100%取得し、完全子会社化したと発表した。買収額は明らかにしていない。
エバーアジアは1999年設立。シンガポールやマレーシア、インドネシア、タイなど東南アジア7カ国の16拠点を通じ、建設機械の販売代理業やレンタル事業を展開している。
高所作業車や圧縮機(コンプレッサー)、発電機を主力商品とし、市場の成熟度に応じてビジネスモデルを変える現地密着型の事業展開を進めている。2019年12月期の売上高は9,000万Sドル(約70億円)。従業員数は477人だった。
東南アジアではインフラ整備や都市化に伴う建設需要が拡大し、建設投資は今後5年で倍増する見通し。経済発展に伴う人件費の上昇や安全意識の高まりを受けて建設工事の機械化も進み、建設機械は現在主流の購入からレンタルに移行する動きが加速するとみられる。
住友商事はエバーアジアの買収を機に、建設機械のレンタル市場の成長が見込まれる東南アジアで事業拡大を狙う。インドネシアやタイなど建設需要が見込める地域を中心に、拠点を増やす意向だ。
住友商事は、日本を含む18カ国で建設機械の販売、サービス代理店、レンタル事業を展開し、売り上げ規模は年間4,000億円超となっている。建設機械のレンタル事業は日本、米国を中心に展開しているが、今後は東南アジアを加えた3地域の事業を強化する。