【香港】香港取引所、時価総額で世界トップに躍進[金融](2021/01/08)
世界の主要取引所運営会社の時価総額で、香港取引所(HKEX)が米CMEグループを追い抜きトップに躍り出た。中国本土の大手テクノロジー企業による上場が増え、関連収入を押し上げることへの期待感が高まっている。サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)が6日伝えた。
ブルームバーグのデータによると、香港取引所の5日の時価総額は5,794億HKドル(約7兆7,300億円)。CMEは640億米ドル(約6兆6,200億円)、米インターコンチネンタル取引所(ICE)は634億米ドルとなった。同紙によると、首位争いは2020年第4四半期(10~12月)のほとんどで拮抗(きっこう)していたが、年内最終週になると香港取引所の首位奪取が決定的となった。
本土のテクノロジー企業による相次ぐ重複上場や香港と本土間の株式相互取引(ストックコネクト)を利用した本土投資家からの資金流入が、香港取引所の見通しを明るくしている。香港では20年、電子商取引(EC)大手の京東集団(JDドット・コム)やゲーム大手の網易(ネットイース)などが重複上場を果たした。米中関係が悪化する中で、米国に上場している本土企業による香港重複上場は増える見通しだ。
英皇証券(香港)の陳錦興(スタンレー・チャン)研究部門ディレクターは、「香港取引所の見通しは、とりわけ中長期の投資家にとって非常に明るい」との見方を示した。