スタートアップの資金調達・ビジネスマッチングサイト

【中国】住宅ローンに総量規制、投融資の過熱警戒[金融](2021/01/04)

中国人民銀行(中央銀行)と中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は12月31日、商業銀行や政策性金融機関などに対し、融資全体に占める不動産向け融資、個人向け住宅ローンの比重に上限を設けると発表した。中国の住宅価格は新型コロナウイルス感染拡大後に一時落ち込んだものの、以降は再び上昇傾向にある。人民銀などは今回の措置により不動産市場の健全な発展、金融機関の融資資産のバランス良化を図るとしている。

人民銀などが「銀行業金融機関の不動産融資集中度の管理制度制定に関する通知」として公布した。1月1日から施行する。

融資比重の上限は銀行の規模などによって5段階に分けて設定した。中国工商銀行など6大国有商業銀行と国家開発銀行は「1類」とし、不動産向け融資は全体の40%、個人向け住宅ローンは全体の32.5%が上限となる。「2類」は中規模の銀行で、招商銀行や農業発展銀行、浦東発展銀行などが対象。不動産向け融資は27.5%、個人向け住宅ローンは20%を上限とした。中国本土に設立した地場資本の金融機関のみが対象となる。

2020年末時点で既に比重が上限を超過している銀行に対しては、超過率が2ポイント以内であれば2年間、2ポイント以上であれば4年間の引き下げに向けた猶予期間を設けている。

関連記事

公式Facebookページ

公式Xアカウント