【カンボジア】プノンペンSEZ、レンタル倉庫・工場新設[運輸](2020/12/24)
カンボジアの経済特区(SEZ)運営大手プノンペン経済特区社(PPSP)はこのほど、子会社のサハス・プロパティーズを通じ、プノンペンSEZ内に新たなレンタル倉庫を建設すると発表した。入居企業の生産拡張が見込めることから、倉庫需要が拡大すると判断した。同SEZでは12月、18軒目となるレンタル工場も完工した。
PPSPの上松裕士・最高経営責任者(CEO)がNNAに明らかにしたところによると、倉庫の敷地面積は1万2,325平方メートル、建屋の床面積は5,850平方メートル。21日に着工式を開催した。2021年6月の完工を予定する。投資額は約150万米ドル(約1億5,500万円)。
SEZに入居する企業が使う部品を保管する倉庫として利用する。冷房対応で、コンテナトラック用スロープデッキを設置する。
一方、新たに完成したレンタル工場は、4区画で床面積が7,490平方メートル。投資額は約100万米ドル。電子・電気機器向けのプラスチック部品を製造する中国企業、光ファイバーなどを生産する香港企業の2社が入居しており、3区画が埋まった。
新型コロナウイルス感染症の流行を背景に、製造業で生産減少や雇用縮小などの影響が出た中、上松CEOは「プノンペンSEZの入居企業も影響を受けたが、ほとんどの企業は以前と同様に事業を行い、中には事業を拡大するケースもあった」とコメント。今後も需要に応じて、新しいレンタル倉庫、レンタル工場の建設を進めていく計画という。
PPSPは06年設立。プノンペンSEZ内には、日系や中国系の企業など93社が操業、7社が操業準備をしている。同SEZ内での総被雇用者数は11月末時点で2万6,000人。1月の2万1,000人から5,000人増えた。