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【ミャンマー】三菱ケミ、ヤンゴンの病院で浄水システム[公益](2020/12/15)

三菱ケミカルグループの三菱ケミカルアクア・ソリューションズは10日、ミャンマー最大都市ヤンゴンの病院に膜ろ過処理の浄水装置を設置し、衛生的な水を供給するシステムの実証試験に取り組むと発表した。国際連合工業開発機関(UNIDO)の支援事業として採択された。

UNIDOは、新型コロナウイルス感染症など、さまざまな感染症の予防策に役立つ日本企業の技術の普及を、開発途上国で支援。三菱ケミカルアクア・ソリューションズは、ミャンマー現地の合弁会社および伊藤忠商事ヤンゴン駐在員事務所と連携し、膜ろ過浄水装置を利用した分散型給水システムの実証試験を行う。来年2月の設置を目指す。

UNIDOの実証試験期間は5月まで。ミャンマーは衛生的な水が得られない医療施設などが多く、病院や商業施設、集合住宅での需要が見込まれている。同社は試験終了後も、事業を拡大する計画だ。

今回用いられる膜ろ過浄水装置は、井戸水や河川水などさまざまな水源を浄水処理し、世界保健機関(WHO)の飲料水質基準を満たす水を供給できる。

大型部品を組み合わせたユニットを据え付ける手順で設置するため施工期間が短く、無人運転が可能という。装置に遠隔監視システムを搭載し、日本から装置の稼働状況や水質などの各種データ、異常値をリアルタイムに把握できる。トラブル発生時などのメンテナンス対応も、両国で行えるよう運用体制を整える。

UNIDOは11月に、支援事業の対象として三菱ケミカルなど13社を発表。支援対象国はミャンマーのほか、ベトナム、インド、ケニア、ナイジェリアなどが含まれている。

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