【タイ】ＪＢＩＣ、自動車部品ミック電子に協調融資［車両］（2020/12/14）

国際協力銀行（ＪＢＩＣ）は11日、自動車部品などの製造・販売を手掛けるミック電子工業（東京都品川区）のタイ法人ミック・エレクトロニック・コーポレーション（タイランド）＝ＭＥＣＴ＝と融資金額210万米ドル（約２億1,840万円、ＪＢＩＣ分）を限度とする貸付契約を締結したと発表した。民間金融機関との協調融資で、融資総額は300万米ドル。

融資は、ＭＥＣＴが首都バンコク北郊パトゥムタニ県で操業する自動車部品工場の増設に充てられる。ＭＥＣＴはミックエレクトロニック・タイランドとして設立され、1989年に第１工場を、94年に第２工場を開設した。家電製品などに用いられるスイッチの製造・販売を中心に手掛けていたが、日本国内の自動車部品の需要に対応するため、事業拡大を図っている。

■食品製造マルエスにも融資

ＪＢＩＣは10日、食品の製造・販売を手掛けるマルエス（大阪府堺市）のタイ法人マルエスファクトリータイランド（ＭＦＴ）と融資金額1,750万バーツ（約6,060万円、ＪＢＩＣ分）を限度とする貸付契約を締結したと発表した。りそな銀行との協調融資により実施する。

融資は、ＭＦＴが、東部チャチュンサオ県のＴＦＤ工業団地の工場で実施するおつまみなど食料品の加工・販売事業の資金に充てられる。同社は、昨年３月にもＪＢＩＣと7,270万バーツ（ＪＢＩＣ分）を限度とする貸付契約を締結し、りそな銀行との協調融資を受けており、今回で２回目となる。

マルエスは、1956年にマルエス興業として設立された。イカフライをはじめとするおつまみなどを製造し、日本全国のコンビニエンスストアや売店などを通じて販売している。タイでは、2015年に現地法人マルエスタイランドを首都バンコクに設立。昨年８月にＭＦＴの工場を竣工（しゅんこう）し、日系小売店を介して、現地の味覚に合わせた商品の市場拡大を図っている。