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【マレーシア】トップグローブ、工場停止で売上高3%減[製造](2020/11/25)

ゴム手袋製造・販売の世界最大手であるマレーシアのトップグローブ・コーポレーションは24日、スランゴール州クランにある工場28カ所の操業を一時停止することで、2021年度(20年9月~21年8月)の売上高に3%の影響を与えるとの見通しを発表した。工場停止に伴い、一部の納品は2~4週間遅れる見込みという。

トップグローブは、外国人労働者向けの寮で新型コロナウイルス感染症の大規模なクラスター(感染者集団)「テラタイ」が発生したことを受け、クランの生産施設28カ所の操業を段階的に停止する。一時停止は17日に始め、24日時点で16カ所を停止し、残る12カ所は生産能力を大幅に下回る状況で操業している。

同社が国内に構える41カ所の工場のうち7割弱が一時的に操業を停止することになる。24日付スター(電子版)によると、投資銀行Amインベストメント・バンク傘下のAmリサーチは、28カ所のうち20カ所がゴム手袋の工場で、年産能力は計450億枚と指摘している。

トップグローブは「顧客への影響を最小化するため、受注分の生産をクラン以外の工場へ振り分ける」と説明した。

同社によれば、テラタイが発生した同社の従業員寮では、23日までに約5,700人の入寮者全ての新型コロナ検査を終了した。保健省の勧告に従い、28カ所の生産施設の従業員全てにも検査を実施する意向だ。

イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(治安担当)兼国防相は23日の会見で、同日までにトップグローブの従業員5,794人を対象に新型コロナの検査を実施し、1,889人の陽性を確認したと明らかにした。新規感染者は同日だけで1,067人に上った。政府は、クランにある28カ所の工場の従業員全てに検査を実施するため、段階的な工場の一時停止を同社に命じた。工場28カ所の従業員は約1万3,000人とみられる。

保健省は、23日までにテラタイから2,524人の陽性患者を確認した。内訳はマレーシア人が164人、外国人が2,360人で、年齢は2~68歳。その多くがトップグローブの従業員としている。

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