【タイ】日通、タイ発日本向け複合輸送サービス開始[運輸](2020/11/19)
日本通運は17日、トラック輸送と海上輸送を組み合わせたタイ発日本向けの複合輸送サービスの販売を開始した。テロや災害など緊急事態が発生した場合にも、企業が業務を継続できるようにするための「事業継続計画(BCP)」に対応する。
同サービスは、日通のシンガポール法人、南アジア・オセアニア日本通運を通じて販売する。タイからマレーシアまたはシンガポールを経由して日本まで輸送する2種類のルートがある。日通が運送状を発行し、発地から着地まで一貫輸送を提供する。
マレーシア経由では、タイからマレーシアのポートケランまでのトラック輸送と、ポートケラン港から日本の主要港までの海上輸送を組み合わせる。バンコクから東京港までのリードタイムは最短で16日。
シンガポール経由では、タイからシンガポールまでのトラック輸送と、シンガポール港から日本の主要港までの海上輸送を組み合わせる。バンコクから東京港までのリードタイムは最短で14日となり、マレーシア経由よりも2日短い。
東南アジア発の海上貨物船はスペース不足やコンテナ不足の状況が続いており、輸送遅延や貨物の受託ができないなどの影響が発生している。特にタイでは影響が顕著であるため、トラック輸送と組み合わせて、ポートケラン港とシンガポール港に分散する輸送サービスを開発した。
日通の広報担当者は、新型コロナウイルス感染症の流行による輸送への影響について「現状では問題ない」と説明。「ただ今後、国境の通過や港の状況が変われば、リードタイムなどに影響が出てくる可能性はある」と話した。