【タイ】MG、プラグインハイブリッドSUVを発売[車両](2020/10/29)
中国の自動車最大手、上海汽車集団(上汽集団、SAICモーター)とタイの大手財閥チャロン・ポカパン(CP)グループとの合弁会社SAICモーター・CP(上汽正大)は27日、新たに「MG(名爵)」ブランドのプラグインハイブリッド車(PHV)を発表した。
市場に投入したのは、スポーツタイプ多目的車(SUV)の「MG HSPHEV」。28日に首都バンコクで開幕した自動車展示・販売会「ファスト・オート・ショー・タイランド2020」や全国のディーラーで販売を開始した。同車の発売は中国、英国に続いて3カ国目。
排気量1500ccターボエンジンとヘアピン電気モーター、10速オートマチックトランスミッション(AT)、16.6キロワット時(kWh)リチウムイオンバッテリーなどからなるプラグインハイブリッドシステムを搭載。最高出力284馬力、最大トルク480Nmで、1回のフル充電でモーターのみで最長67キロメートルの走行が可能。ボディーカラーは白、赤、黒の3色。希望小売価格は135万9,000バーツ(約455万円)。
SAICモーター・CPと、MGブランド車を販売するMGセールス(タイランド)の社長を兼務する張海波氏は、声明で「ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、電気自動車(EV)に続く4つ目のパワートレインの選択肢としてPHVを提供する」とコメントした。
28日付バンコクポストによると、SAICモーター・CPは、年内に800台の販売を見込んでいる。
MGの2020年1~9月の新車販売台数は、前年同期比0.1%増の1万8,699台。MGセールス(タイランド)のポンサック副社長によると、このうちSUVが1万1,181台を占めた。
■500カ所に充電ステーション
張氏は、タイにおけるPHVやEVの普及に向け、充電ステーションの設置を拡大する方針を表明した。来年には500カ所まで増やす計画だ。
SAICモーター・CPは、充電ステーションについて、2つのフェーズで設置を進めている。第1フェーズでは、MGのショールームを中心に設置する。第2フェーズでショッピングモールやオフィスビルなどに設置を拡大していく計画で、不動産開発や小売りを手掛ける企業と提携交渉を進めているという。
また、ショールームについては現在の150カ所から、来年には170カ所に増やす方針も明らかにした。