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【インドネシア】対コロナ、33分野の関税免除[経済](2020/10/01)

インドネシア政府はこのほど、食品や工業品などの33分野について、原材料・半製品の輸入関税を免除すると決定した。免除期間は12月31日まで。新型コロナウイルス感染拡大で影響を受けた製造業への支援策の一環としている。

政府は一部原材料の輸入関税を肩代わりする(IPCターミナル・プティクマス提供)

政府は一部原材料の輸入関税を肩代わりする(IPCターミナル・プティクマス提供)

9月21日付で財務相令『2020年第134号』を制定し、22日に施行した。企業が支払う輸入関税を政府が肩代わりする。

対象は、▽即席麺▽甘味料▽タイヤ▽自動二輪・三輪車▽電子製品・部品▽光ファイバーケーブル▽通信機器▽携帯電話など33分野。手指消毒液や、薬品、医療用防護服、人工呼吸器など新型コロナの感染防止に必要とされる分野も含めた。対象となる原料には半製品も含む。ただし、(1)国内で生産されていない(2)国内で生産されているが必要な仕様を満たすことができない(3)国内で生産されているが供給量が需要に満たない――のいずれかに合致することを条件とした。

免税を希望する企業は、オンラインか書面で財務省関税局に申請した後、通関の申請・届け出手続きを電子化した「インドネシア・ナショナル・シングル・ウインドー(INSW)」システムを通じて必要書類を提出する。オンラインで申請した場合は3時間、書面で申請した場合は3日以内に、当局が承認の可否を通知する。承認証明は30日間、または12月31日まで有効。

地元各メディアによると、財務省財務政策庁(BFK)のフェブリオ長官は「コロナ禍の下でも国内製造業を守るために税優遇措置による追加支援として関税免除を決定した」と話した。

政府はこれまでにも製造業支援策として、輸入時に前払いする所得税、法人税の一部の納税猶予などの措置をとっている。

政府は本年度の国家予算から、新型コロナ対策をまとめた「国家経済復興(PEN)プログラム」に695兆2,000億ルピア(約4兆9,400億円)を割り当てている。9月28日時点の予算執行率は44%。予算のうち「経済活動への刺激策」には120兆6,100億ルピアを充てている。

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