【台湾】三菱UFJ銀、邦銀初の台湾ウェブセミナー[経済](2020/09/29)

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三菱UFJ銀行台北・高雄支店は28日、台湾の経済・為替に関するウェブセミナーを開催した。同行は毎年、台湾各地で顧客向けに講演会を開いていたが、今年は新型コロナウイルス感染症を受けてオンラインのライブ配信に切り替えた。ウェブセミナーの開催は台湾の邦銀で初めて。台湾の顧客を中心に180人余りが視聴した。

三菱UFJ銀行台北・高雄支店は台湾で邦銀初のウェブセミナーを開催した。講師の五十嵐敬喜氏は東京から講演した=28日(三菱UFJ銀行提供)

三菱UFJ銀行台北・高雄支店は台湾で邦銀初のウェブセミナーを開催した。講師の五十嵐敬喜氏は東京から講演した=28日(三菱UFJ銀行提供)

セミナーは2部構成で開催。第1部は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の元研究理事で、リカレントエコノミクスの五十嵐敬喜代表が「新型コロナの影響を踏まえた世界経済と台湾経済の動向」をテーマに講演した。

五十嵐氏は、新型コロナウイルスの台湾での沈静化に伴い、人の接触が制限されることによる障害がなくなり、現地の小売りや飲食の伸びにつながっていると指摘。電子部品やIT関連をはじめとする好調な輸出が景気をけん引しており、「今年の台湾経済のプラス成長と来年のさらなる成長が期待できる。世界でも非常に珍しい状況だ」と述べた。

一方、懸念材料としては米中貿易摩擦を挙げた。特に中国通信機器大手の華為(ファーウェイ)に対する米国の制裁が台湾の電子部品の輸出に悪影響を及ぼす恐れを指摘した。ただIT製品に対する世界規模での需要が減るわけではなく、華為以外のメーカーへの部品供給が続く可能性にも触れた。

■「台湾元は続伸へ」

第2部は、三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストが「外国為替相場の見通し」と題して講演した。

内田氏は、台湾元の対米ドル相場について、世界的な新型コロナウイルスの感染状況や世界的な第5世代(5G)移動通信システムの投資と普及度合い、ITセクターを中心とする米株式市場の動向などを材料に列挙し、「台湾元は対米ドルで続伸する公算が大きい」と述べた。

台湾が新型コロナウイルスの域内感染を抑え込んでいることに加え、台湾の半導体産業が世界的な5Gの普及による恩恵を今後も受ければ、対内証券投資を誘引し、台湾元高の圧力になると指摘。台湾企業の回帰投資を促す政策も台湾元の上昇に作用するとみている。

一方、対米ドル相場はアジア通貨危機以来の高値圏に迫っており、輸出競争力の悪化を招く恐れがあるとして、台湾当局は台湾元高への警戒感を強めるとの見方を示した。米国で情報技術セクターの株価が不安定になった場合、台湾元と台湾株相場ともに下落する可能性が高いとも指摘した。

台湾元の対米ドル相場は、20年第4四半期(10~12月)に1米ドル=28.6~29.2元、21年第1四半期(1~3月)に28.5~29.1元、21年第2四半期(4~6月)に28.4~29元のレンジでそれぞれ推移すると予測。21年6月末時点は28.5元になると見通した。

台湾元の対日本円相場は、20年第4四半期に1元=3.48~3.63円、21年第1四半期に3.46~3.64円、21年第2四半期に3.44~3.65円とそれぞれ予測した。21年6月末時点の予測値は3.55円。

田邉雄一郎・台湾総支配人兼台北支店長は、「弊行台湾拠点として初めてウェブによるセミナーを開催した。改善すべき点もあるが、総じてお客様の反応も良好であり、今後もウェブを活用した情報発信を増やす予定だ」と述べた。

三菱UFJ銀行は、今回のセミナーを台湾支店のウェブサイトで1カ月間配信する予定。

三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは「外国為替相場の見通し」と題して講演した=28日(三菱UFJ銀行提供)

三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは「外国為替相場の見通し」と題して講演した=28日(三菱UFJ銀行提供)

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