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【タイ】金利0.5%に据え置き、GDP予測は上方修正[経済](2020/09/24)

タイ中央銀行(BOT)は23日、金融政策委員会(MPC)を開き、政策金利(翌日物レポ金利)を現行の0.50%に据え置くことを全会一致で決めた。据え置きは3会合連続。一方、タイ経済の減速幅が従前の予測よりわずかに小さくなったとして、2020年の国内総生産(GDP)成長率予測を、マイナス8.1%からマイナス7.8%へ上方修正した。

MPCは声明で、20年のタイ経済は従前の予測よりは縮小幅が小さくなるが、21年は外国人旅行者の回復が遅れることから経済成長のペースが鈍化するとの見解を示した。その上で、現在の低金利政策が、新型コロナウイルス流行後の経済復興を支えるとして金利の据え置きを決めた。また金融機関は家計や企業の債務再編を促すべきだとした。

今後の経済見通しは、国内の民間消費と投資は改善するものの、雇用は不安定な状態が続くとみている。また所得の回復が弱く、家計債務の悪化や購買力の低下が起きるとの見方を示している。その上で、経済が新型コロナの流行前の水準に戻るまでには少なくとも2年はかかるとした。

四半期ごとに見直している通年の経済指標は、20年のGDP成長率予測を、6月時点のマイナス8.1%から0.3ポイント引き上げて、マイナス7.8%とした。

外国人旅行者の見通しは、6月時点の800万人から670万人に下方修正。財・サービス輸出の伸び率をマイナス22.7%からマイナス21.2%に、民間投資伸び率をマイナス13.0%からマイナス11.4%に引き上げた。消費者物価指数(CPI)上昇率もマイナス1.7%からマイナス0.9に上方修正した。

一方、21年の経済見通しは、外国人旅行者の回復が見込めないとして軒並み下方修正した。GDP成長率は5.0%から3.6%、財・サービス輸出の伸び率は8.4%から4.3%に引き下げた。外国人旅行者は1,620万人から900万人へと下方修正した。CPI上昇率は0.9%から1.0%へ引き上げた。

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