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【ベトナム】東京海上、社名変更で日本ブランド前面に[金融](2020/09/01)

東京海上グループが8月20日付で、ベトナム現地法人名を「東京海上ベトナム(Tokio Marine Insurance Vietnam、TMIV )」に変更した。合弁先でベトナムの保険最大手バオベト・ホールディングス(HD)が社名からなくなり、日本ブランドを前面に押し出していく。主要の企業向け分野を強化し、リテール(個人向け)分野に本格参入する。

東京海上ベトナムが社名変更を発表した。「日本クオリティーを押し出してブランド構築を図る」と語る前表社長(左)=8月31日、ハノイ

東京海上ベトナムが社名変更を発表した。「日本クオリティーを押し出してブランド構築を図る」と語る前表社長(左)=8月31日、ハノイ

東京海上ベトナムは8月31日、ハノイで会見を開き、社名とロゴの変更を発表。前表秀明社長は、「成長と同時に競争が激しい同国市場で、日本クオリティーの商品やサービス、専門性を生かし地位確立を目指す」などと示した。同社はこれまで、主にベトナム進出の日系企業向けに火災保険や貨物保険を取り扱ってきたが、今後は、リテール事業も本格化させる。なお、バオベトとの出資比率や組織体制に変更はない。

東京海上HDは、1996年に外資企業として初めてベトナムで合弁保険会社「ベトナム・インターナショナル・アシュアランス(VIA)」を設立。国営バオベトが51%、東京海上HDの子会社で東南アジア統括会社のトウキョウ・マリン・アジアが24.5%、英国の同業コマーシャル・ユニオン(CU)が24.5%をそれぞれ出資した。2002年のCU撤退で東京海上が49%を取得、10年に社名を「バオベト・トキオマリン・インシュランス」に変更し、16年に2%増資して51%を取得していた。

■リテール事業、23年までに16%へ

同社によれば、過去10年間の売上高の伸びは平均約12%、売上規模は10年から約3倍と安定成長を遂げてきた。19年業績は、総計上収入保険料(GWP)が6,957億6,800万ドン(3,000万米ドル、約32億円)、引き受け利益が868億6,500万ドン。前表社長は、23年までにGWPが1兆ドンを超え、うちリテール事業が占める割合を21年に5%、22年に11%、23年に16%とする目標を掲げた。

東京海上ベトナムの今年8月時点の従業員数は140人。ハノイに本社を置き、ホーチミン市に支店、中部ダナン市と北部ハイフォン市に事務所を構えている。

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