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【カンボジア】EU経済制裁よりコロナ対策優先、政府高官[経済](2020/08/14)

カンボジア政府の関係者らは12日、欧州連合(EU)がカンボジアに適用している関税優遇措置の一部を停止したことより、現時点では新型コロナウイルス関連の政策実施が重要との考えを示した。政府はEUによる経済制裁は想定内で、対応可能と強調している。プノンペン・ポスト(電子版)が13日に伝えた。

EUは12日、カンボジアに対して適用してきた、武器以外の全ての輸入品を無関税とする特恵制度「EBA協定」の一部を停止した。対象は衣料品や旅行用品などの一部で、影響額は推定でカンボジアの対EU輸出総額の約2割に相当する10億ユーロ(約1,260億円)とみられている。

EUはカンボジアの深刻な人権侵害状況などをEBA協定停止の理由に挙げているが、カンボジア政府の関係者らは「EUのために国家の主権と独立性を犠牲にできない」との見解を示している。政府の報道官は、「既に昨年からEUの経済制裁を視野に入れて準備を進めてきた。中国や日本、韓国との自由貿易協定(FTA)締結などを通じて輸出先の多様化を進め、EU向け輸出の減少を補う方策も具体化しつつある」と述べ、現時点では新型コロナ対策が喫緊の課題と強調した。

財務経済省の報道官によると、政府はEUの経済制裁と新型コロナの対策費として11億米ドル(約1,175億円)を計上している。

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