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【シンガポール】通年の輸出見通し、プラスに上方修正=政府[経済](2020/08/12)

シンガポール企業庁(エンタープライズ・シンガポール)は11日、今年通年の輸出額(NODX、石油と再輸出は除く)の見通しを前年比プラス3~同5%に上方修正した。これまではマイナス4~同1%としていた。足元の輸出が予想以上に好調であることに加えて、原油価格上昇などが押し上げ材料になるとみている。

企業庁によると、今年は電子製品、非貨幣用金などの輸出拡大、原油価格上昇などがプラス材料になる。世界経済の見通しは引き続き不透明だが、世界全体の貿易は当初予想された「最悪のシナリオ」に陥る可能性は低いという。

企業庁が11日に発表した2020年4~6月期のNODXは、前年同期比7%増の432億Sドル(約3兆3,400億円)だった。15%減と低水準だった前年同期の反動増が出たほか、電子製品の輸出増がけん引。5%増だった1~3月期から伸びが拡大した。

電子製品は11%増となり、1~3月期の2%減からプラスに転換した。ディスクメディアは42%増から47%増へと上げ幅が拡大。集積回路(IC)や通信機器も好調だった。

非電子製品は5%増。1~3月期の8%増を下回ったものの、プラス成長を確保した。石油化学が29%減となり、1~3月期に引き続き2桁マイナスとなったが、化学は1%減から2%増に改善した。

非貨幣用金は2.3倍。新型コロナウイルス感染症の流行で世界経済の先行きが不透明な中、安定資産とみなされる金の需要が拡大した。特殊化学は28%増加した。

輸出先別でみると、1位の中国は15%減少した一方、2位の米国は56%増加。8位の日本は1~3月期の29%増から76%増へと大幅に伸びた。

1~6月期のNODXは、前年同期比6%増の860億8,000万Sドル。国・地域別では1位の米国が4割増となった。4位の日本は51%増だった。

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