【マレーシア】政府のコロナ対策義務、ワクチン開発まで[経済](2020/06/29)

マレーシア政府は、新型コロナウイルス感染症対策として規定する標準作業手順書(SOP)の順守を、ワクチンが開発されるまで国民や企業に義務付ける方針だ。職場などでのマスク着用や社会的距離の維持などを義務付けており、8月末までの回復活動制限令が終了しても続ける可能性がある。SOPは随時見直すとしているが、企業は当面、操業の足かせを課されることになる。

地元各紙によると、ムヒディン首相は27日、「新型コロナとの闘いは、ワクチンや治療薬が開発されるまで続く」との認識を示し、「感染拡大を抑止するには国民は政府が定めたSOPに従う必要があり、保健省がSOPはもう不要と発表するまで順守を義務付ける」との考えを明らかにした。

ムヒディン氏は、活動制限令を5月4日に条件付き活動制限令、今月10日から回復活動制限令に移行し、「経済活動の約95%は既に再開している」との見解を提示。段階的に経済活動の再開を許可した背景には、経済行動評議会(EAC)でマレーシア中央銀行から、活動制限令を続ければ国内銀行システムが崩壊し、1兆リンギ(約25兆円)の損失を被るとの懸念が出されたことがあると説明した。政府は、感染抑止と経済活動のバランスをとる上で、SOP順守が鍵とみている。

同首相は同日、3月18日に活動制限令を施行してから初めて出身選挙区であるジョホール州パゴ選挙区を視察し、ブキガンビル町議会で演説した。「医療従事者の努力と国民によるSOP順守により、マレーシアは新型コロナの感染抑制成功で世界の上位5カ国に入ると認識されている」と強調。「今後は(連邦政府に代わり)地方政府が責任を持って住民にSOPを順守させなければならない」と述べた。

政府は、追加の経済刺激策「国家経済回復計画(PENJANA)」で、失業した若者向けの技術研修プログラムに予算20億リンギを計上。ムヒディン氏によると、20万人が恩恵を受ける。同氏はまた、経済活動の本格再開を促進するため、地方自治体に事業ライセンスの新規発行や更新手続きを早めるよう提言した。

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