【香港】中国、珠海沖離島に香港人向け住宅構想[経済](2020/06/24)

中国政府は、広東省珠海市沖の離島、桂山島などで海岸を埋め立て、香港市民向けの住宅団地を整備する検討に着手したもようだ。香港市民の社会不満の根元にあるとされる住宅不足を解消するのが狙いで、香港への国家安全法制導入に合わせて検討に入ったという。23日付香港経済日報が伝えた。

桂山島は香港の離島、長洲島の約4.8キロメートル西南に位置し、船で約20分の場所にある。香港国際空港がある大嶼山(ランタオ島)にも近い。中国政府はこの島の海岸を埋め立てることで、数十万人の居住が可能な住宅地を造成できるとみている。

構想の基になったのは、今年5月に開催された全国人民代表大会(全人代、国会に相当)と全国政治協商会議(政協、国政の助言機関)で、香港の親中派政党、民主建港協進聯盟(民建聯)関係者が中央政府に持ち掛けた提案とされる。民建聯は桂山島のほか、香港と中国本土、マカオを結ぶ港珠澳大橋の珠海区間南側沖合の2カ所を埋め立て、香港人向けニュータウン「香港城」を整備することを打診したという。

将来的には周辺一帯を商業、専門教育、科学研究、近代物流、工業が集まる「ニューエコノミー拠点」として発展させることも提案。内情に詳しい関係者によると、民建聯の提案を元々発案したのは中央政府の側で、中央の意向を受けて民建聯が5月に具体的な提案を提出したという。

同紙によると、親中派労働団体、香港工会聯合会(工聯会、HKFTU)もこの時期に、広東省の深セン、中山、珠海、恵州などの主要都市に香港人向けのニュータウン開発用地を貸し出すことを中央政府に提起した。中国がマカオの対岸にある珠海の離島・横琴島に整備した経済開発区で、マカオ向けの開発用地を貸与したことがモデルで、貸与地は香港政府が管轄し、香港の法律が適用されることになるという。

香港の政界関係者の一人は、中央は香港の最大の社会問題解決に向けた強い決意を示していると指摘。5月の全人代と政協の会議では、香港政策を担当する韓正副首相が香港の住宅問題の解決を繰り返し強調したと明らかにした。

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