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【シンガポール】5月CPIは0.8%低下、4年ぶりの下げ幅[経済](2020/06/24)

シンガポールの5月の消費者物価指数(CPI、2019年=100)は99.5となり、前年同月比0.8%低下した。2016年5月以来、4年ぶりの下げ幅となった。運輸や衣料品・靴の落ち込みが目立った。

シンガポール金融管理庁(MAS、中央銀行に相当)と貿易産業省によると、コアインフレ率(運輸や住宅など、政府の政策の影響を受けやすい項目を除外したインフレ率)はマイナス0.2%。前月から0.1ポイント上昇したものの、4カ月連続でマイナスを記録した。

CPIを分野別にみると、運輸は4.8%低下。民間輸送コストが大幅に下がった。自動車価格やガソリン代の下落、政府が道路通行料の徴収を停止したことなどが背景にある。

衣料品・靴は4.4%低下。衣料品の下落が顕著だった。小売り関連ではこのほか、医薬品や家庭用耐久財の価格も下がった。

娯楽・文化は2.0%低下。新型コロナウイルスの影響で旅行関連が3.0%低下した。

一方で、食品は2.2%上昇。加工食品の需要拡大で影響した。

MASは今後の見通しについて、「世界的にコモディティー(汎用=はんよう=品)の需要が減退しており、原油価格も低い状態が続くだろう。国内では労働市場の悪化で消費者景況感の低迷が見込まれる」と指摘した。

CPIは引き続き低水準で推移すると予測。今年通年のCPI上昇率とコアインフレ率の予想レンジは、従来のマイナス1~0%を維持した。

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