【インドネシア】外食で早くも営業再開の動き[経済](2020/06/08)

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インドネシアの首都ジャカルタでの「大規模な社会的制限(PSBB)」が、5日から一部緩和されたことを受けて、外食業界では早速、営業再開に向けた動きが出ている。客足に不安はあるものの、制限緩和をおおむね歓迎する姿勢。一方、自動車販売など一部小売業からは、依然としてPSBBが継続していることから慎重な意見も出ている。

商業施設内の一部飲食店では店員が作業していたが、多くの店舗のシャッターは下りたままだ=6日、ジャカルタ(NNA撮影)

商業施設内の一部飲食店では店員が作業していたが、多くの店舗のシャッターは下りたままだ=6日、ジャカルタ(NNA撮影)

ジャカルタ特別州のアニス知事は4日、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とするPSBBについて、6月は移行期として継続する一方で、5日からの宗教施設での礼拝を皮切りに、段階的に制限を緩和する方針を打ち出した。8日からはオフィスや工場のほか、一部の飲食店や小売店、15日からはショッピングモールが、それぞれ収容人数を定員の5割以下に制限するといった条件付きで操業再開を認められる。

コンタンによると、米ピザチェーン「ピザハット」のフランチャイズ運営会社、サリムラティ・クンチャナは、ショッピングモール内の店舗の営業再開に向けて動き出す。広報担当者は再開後の売り上げ見通しについては明言を避けたものの「経済が再び回り始め、消費者の購買力が回復することを期待する」と話した。同社の第1四半期(1~3月)売上高は、前年同期比25%減少したという。

日系飲食店グループの関係者は5日、NNAに対し「制限は延長されるが、規制の緩和は歓迎だ」と話した。同グループでは、PSBBが始まった後も持ち帰り販売で事業を継続してきたが、売上高は通常時の10分の1まで落ち込んだという。

同関係者は「たとえ客入りが50%に制限されても、店舗で営業できる意義は大きい」と強調した。まずは8日の営業再開に向けた準備を進めるとともに、常連客を中心に再開を告知するなどして客足の確保に努めるという。

■全面的な制限解除待つ声も

一方、小売業の中には、全面的な制限解除に至っていないことから、依然として営業再開に慎重な姿勢を見せる企業もある。

ホームセンター大手、米系エース・ハードウエア・インドネシアを運営する流通大手カワン・ラマ・グループは、ショッピングモールの営業再開によりどの程度の売り上げ増加が見込めるかについて検証している段階。ナナ・マーケティングディレクターは、現在はオンライン販売を通じた売り上げ確保に努めていると説明した。

また、日系自動車販売の関係者はNNAに対し「PSBBが解除されたわけではないので、まだ積極的に動くことはできない。顧客と従業員の健康、安全確保を最優先に引き続き慎重に対応していく」と話した。

新車市場については、年内に大幅な回復は見込めないと予想する。「ジャカルタ首都圏でPSBBが解除されたとしても、すぐ販売台数が改善するわけではない」と厳しい見方を示した。

インドネシア・ショッピングセンター経営者協会(APPBI)のステファヌス会長は、大半の消費者は必要なときにしかショッピングモールを訪れなくなるのではと指摘。「客足が収容人数の50%にも届かないかもしれない」との弱気な見解を示した。

APPBIジャカルタ支部のエレン支部長によると、ショッピングモールは営業再開に当たり、入場者を検温するための体温計や業態に応じたマスクやフェースマスクなどの防護器材の用意、手洗い施設の設置、飲食店内の安全距離を確保するための座席の再配置などが求められる。

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