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【香港】ペッグ制「優遇措置でない」、金管局総裁[金融](2020/06/04)

香港金融管理局(HKMA)の余偉文(エディー・ユー)総裁は2日の公式ブログで、香港ドルと米ドルを連動させるペッグ制について、「他国と同様、香港が金融・通貨制度を安定させる観点から導入した制度だ」とした上で、「米国による優遇措置ではない」と強調した。

余氏は、香港が米ドルペッグ制を採用したのは1983年10月で、米国が香港に関税などの優遇措置などを付与した、92年の香港政策法(香港関係法)成立よりはるかに前のことだと指摘。「香港金融・通貨システムの基盤となっており、外国の香港政策によって変わるものではない」と今後も堅持する考えを改めて示した。

香港への国家安全法制導入を進める中国への対抗措置として、トランプ米大統領が香港の優遇措置廃止を表明したことに関連し、米ドルとのペッグ制も維持できなくなるのではないかと市場で広がった臆測の払拭(ふっしょく)に努めた形だ。

余氏はまた、香港は世界で3番目の米ドルの為替取引センターとして投資や資産管理、貿易、決済などの各種サービスを提供していると指摘。香港の金融制度に打撃を与えようとする試みは、米国を含むグローバル金融市場に甚大な激震をもたらし、米ドルへの国際投資家の信用もおとしめかねないと警告した。

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