【台湾】金融各社が社員旅行先を域内に、観光振興で[観光](2020/06/01)
台湾の金融持ち株各社の間では、今年度の社員旅行の行き先を海外から域内に切り替える動きが出ている。新型コロナウイルス感染症の影響で、低迷する観光関連産業を振興するのが目的。5月28日付経済日報が伝えた。
国泰金融控股(キャセイ・フィナンシャル・ホールディングス、国泰金)は28日、グループ16社の今年度の社員旅行先を全て域内に変更すると発表した。参加する社員数は5万人以上で、国泰金は4億4,000万台湾元(約15億7,000万円)以上の予算を投じる。
国泰金グループの大規模な域内旅行の実施を受け、老爺大酒店(ホテルロイヤル)や晶華国際酒店集団(FIHグループ)、寒舎餐旅管理顧問(マイ・ハンブルハウス)などのホテルチェーン大手は利用の呼び込みに向けて動いているという。
合作金庫金融控股(合庫金)の雷仲達董事長は先ごろ、グループ子会社に対し、社員旅行の開催を全て域内に切り替えるよう指示した。台湾政府が7月以降に打ち出す観光補助政策と合わせて、従業員1万人規模のグループ全体で域内産業の振興に努める。宿泊先は域内の北部、中部、南部の各地にできる限り分散し、業界各社が均一に恩恵を享受できるよう配慮するという。
新光金融控股(シンコン・フィナンシャル・ホールディングス、新光金)は、新型コロナウイルスの発生を受け、既に今年度の営業部門社員の海外旅行を中止。代わりに1億元近い補助金を投入し、第3四半期(7~9月)から域内での社員旅行を奨励する。