【香港】立法会、内務委員長に李氏を再任[政治](2020/05/19)
香港立法会(議会)は18日、内務委員会を開き、7カ月以上空席が続く同委員会の委員長に前会期(2018/19年度)の委員長を務めた李慧ケイ(スターリー・リー、ケイ=おうへんに京)氏を再任することを賛成多数で可決した。李氏は立法会で多数派を占める親中派政党、民主建港協進聯盟(民建聯)の主席も務めている。官営メディアのRTHKなどが伝えた。
同日の内務委員会は梁君彦(アンドリュー・リョン)議長が委員長の選出を目的に「議事規則」の規定に基づく職権で開催。臨時の委員長役には、保険業界選出で政党に所属していない陳健波・財務委員長を指名する異例の展開となった。
陳氏は開会時間の午前11時より前に、警備員に囲まれて委員長席に着席。反発する民主派から「権力乱用だ」と怒号が飛ぶ中、同50分ごろ採決を行うと宣言。李氏が委員75人のうち40票を集め、新委員長への再任が決まった。陳氏は採決に先立ち、民主派議員14人に退場を命じた。議事のさなかには、民主派議員が委員長席に押し掛けて抗議し、それを制止しようとする親中派議員らともみ合う場面もあった。
内務委は立法会への法案提出や本会議の審議日程などを決める重要な委員会。だが、中国国歌への侮辱行為を禁じる国歌条例案などに反発する民主派議員が、7カ月近くにわたり委員長の選出に抵抗し、正副委員長が決まらない状況が続いていた。今月8日には親中派議員が内務委の会議開催を強行。大勢の議員がもみ合いになり、けが人が出る乱闘騒ぎに発展した。