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【マレーシア】4月の製造業PMI急落、制限令で生産縮小[経済](2020/05/05)

英市場調査会社IHSマークイットが4日発表した、マレーシアの2020年4月の製造業購買管理者指数(PMI)は31.3となり、前月から17.1ポイント低下した。新型コロナウイルス封じ込めのために政府が実施している活動制限令の影響で生産が縮小し、前月比の下落幅は12年7月の調査開始以来、最大となった。景気判断の節目となる50を4カ月連続で割り込んだ。

IHSマークイットによると、政府が3月18日から活動制限令を発令したことで、企業が操業停止か、操業を認められてもフル稼働できないことで、生産や需要がかつてないペースで落ち込んだ。

新規受注も、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の影響で、国内外でロックダウン(都市封鎖)が実施された結果、大幅に減少。一部企業から主要な出荷先の工場が閉鎖したことが影響したのと指摘もあり、企業の約83%が海外からの受注が減少したと回答した。

また、活動制限令が輸送に深刻な影響を与え、供給元からの材料が不足しているとの指摘もあった。企業はコスト削減で在庫を抑えるため、原材料の在庫も減少した。ただ雇用は安定しており、企業の約95%が従業員数に変化なしと答えた。

同社のチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「活動制限令の結果、PMIが低下するのは驚きではない」とした上で、大多数の企業は長期的な生産能力を確保するために雇用を維持していると指摘。今後は、海外で新型コロナ対策を緩和する国が増えるのに合わせ、輸出の落ち込みが緩和し、生産は回復するとの見通しを示した。

調査は、約400社の購買担当者を対象に4月7~24日に実施した。

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