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【インドネシア】西ジャワは首都踏襲、15日からPSBB実施[社会](2020/04/15)

インドネシアのリドワン・カミル西ジャワ州知事は12日、ボゴール県・市、デポック市、ブカシ県・市で「大規模な社会的制限(PSBB)」を実施するための知事令『2020年第27号』と知事通達『20年第443号』を公布した。15日から28日まで14日間実施する。制限内容は首都ジャカルタのPSBBと基本的に同じだが、制限の幅を独自に調整できる権限を各自治体に持たせた。

州知事令は、全市民に自宅外でのマスク着用を義務付けた。自宅外の活動については、学校の休校や職場の閉鎖、宗教や社会文化活動などの制限、交通手段の制限などを設けている。職場閉鎖など職場制限の例外となる民間事業は、保健や食料、建設などの11分野。違反者には法律に従って罰則を科す。いずれもジャカルタの州知事令を踏襲した。ただし、各自治体は職場制限の除外分野を追加できるなどの調整が可能。

■通勤電車の停止を提案

地元各メディアによると、ボゴール市のディディ副市長は14日、国鉄クレタ・アピ・インドネシア(KAI)と子会社のクレタ・コミューター・インドネシア(KCI)に対して、PSBBの期間中は首都圏の通勤電車の運行を停止するよう提案したと明らかにした。13日に行われたKAIとの会議で、ボゴール市など5地域の自治体の総意として提案したという。運輸省やジャカルタ特別州知事、西ジャワ州知事に間もなく正式に提案する。ディディ氏は「PSBBの実施による効果を高めて新型コロナウイルスの感染リスクを抑えるためだ」と述べた。

ブカシ市のトゥリ副市長は、ジャカルタと同じく配車アプリなどを利用したバイクタクシーは、乗客輸送を認めないと説明した。

ブカシ県のエカ知事は、15日以降に稼働を続ける全ての工場に産業省の認可を取得するよう求めた。PSBBの指針を定めた保健相令『20年第9号』は、職場の閉鎖の対象外となる工業関連企業の一つとして「産業省の認可を取得した操業を継続する必要のある工業会社」と定めている。

ボゴール県のアデ・ヤシン県知事は、1,000人以上の従業員を抱える県内の工場について、全従業員に簡易検査を実施すればPSBB下でも稼働を認める方針を示した。各企業には簡易検査キットの自主調達を求める。ボゴール県は県内13地域が、新型コロナウイルスの感染者が確認されている地域「レッドゾーン」に含まれている。

西ジャワ州のリドワン知事は5地域に続いて、バンドン県・市、西バンドン県、チマヒ市、スメダン県でもPSBBを実施する計画で、16日までに保健相に実施を申請すると説明した。

リドワン知事(中央)はバンドン市一帯のPSBBについても16日までに保健相に申請する(西ジャワ州政府提供)

リドワン知事(中央)はバンドン市一帯のPSBBについても16日までに保健相に申請する(西ジャワ州政府提供)

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