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【タイ】きょうから夜間の外出禁止[社会](2020/04/03)

タイのプラユット首相は2日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、きょう3日から全国で午後10時から翌午前4時まで外出を禁止すると発表した。医療従事者などは対象外。実施期間は終了の発表があるまでとしている。

3日から夜間の外出を禁止すると発表したプラユット首相=2日、タイ(タイPBSの配信映像より)

3日から夜間の外出を禁止すると発表したプラユット首相=2日、タイ(タイPBSの配信映像より)

プラユット氏は2日、新型コロナウイルス感染症の対策組織を交えた会議で今後の対応を協議した。感染拡大が続いている現状に鑑み、一層の対策強化が必要として、全国を対象とした夜間外出禁止令の発出に踏み切った。きょう3日から午後10時~翌午前4時の外出が禁止される。医療従事者のほか、医薬品や農産品、新聞、燃料など生活必需品を運ぶ物流トラックなどは対象外。

会議では、新型コロナウイルスの封じ込めに全機関が協力することを確認。医療用のN95マスクや個人防護具の供給に万全を尽くすこととし、内務省とデジタル経済社会省の主導で、中国から政府間協力に基づく物品調達を確保するとした。

プラユット氏は、夜間外出禁止令などへの国民への周知と理解を徹底させることを指示。集会や集団での飲酒などの違反行為に対しては罰則の強化を命じた。違反した場合は、2年未満の禁固刑や4万バーツ(約13万円)の罰金、もしくはその両方を科す。

プラユット氏は午後6時過ぎに放送されたテレビ演説で「われわれは日常と違う状況に快適さを感じていないだろうが、生き残るために対応しなければならない。この危機を乗り越えるために必要なことは全てする。タイは必ず勝つ」と述べた。

■プーケット、10日から空路も封鎖

2日付ネーションによると、南部プーケット県は1日、24時間営業のコンビニエンスストアについて、午後8時から翌午前3時までの営業を禁止すると発表した。期限は4月30日まで。また、4月10~30日までの期間の航空路線の停止を命じた。同県では、既に3月29日から4月30日まで県外との陸上、海上の交通が遮断されており、空路の遮断によって10日以降はロックダウン(封鎖)となる。

タイの北部チェンマイ県は2日、新型コロナウイルスの感染拡大防止の一環として、同日以降にチェンマイを訪れるすべての外国人を対象に、県が指定する施設に14日間隔離する措置を発表した。また、タイ人についても、感染者の多いバンコク首都圏、深南部のヤラー、パッタニ、ナラティワートの3県、プーケット県から訪れた場合は、県内の自宅または県の指定施設に隔離する。期間は4月30日まで。

南部サトゥン県は2日、医療関係者などの一部を除いて、4月3~30日の間、県外との交通を封鎖すると発表した。同県では、これまでに新型コロナウイルスの感染者は確認されていないが、予防的措置としてロックダウンを決めた。

同ソンクラー県は1日、感染の危険が高い地区として「チャラータット・ビーチ」「ツーシーズ・ガーデン」など9カ所を指定。午後6時から翌午前5時まで立ち入りを禁止した。期間は4月30日まで。

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