【シンガポール】警戒水準維持、ＷＨＯパンデミック宣言も［社会］（2020/03/13）

シンガポールのリー・シェンロン首相は12日夜、新型コロナウイルス感染の拡大を防止するために導入している感染症の警戒水準を維持すると発表した。世界保健機関（ＷＨＯ）が11日にパンデミック（世界的大流行）を表明したことを受けた発言で、国民の動揺を抑える狙いがあるようだ。

リー首相は、現地のテレビ放送で、「今回の感染症は１年、あるいはそれ以上長引く可能性がある」と事態が長期化する恐れについて言及。警戒水準は引き上げないものの、国民に一致団結して冷静に対処していくよう呼び掛けた。さらなる入国制限を導入する可能性も示唆した。

シンガポール政府は２月７日、感染症の警戒水準を４段階で上から３番目の「イエロー」から２番目の「オレンジ」に引き上げていた。その後、１日当たりの感染者数は一時減少したが、数日前から再び拡大基調に戻っている。