【韓国】韓国企業が中国工場再稼働へ[経済](2020/02/11)

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新型コロナウイルスの感染拡大で中国工場の休業措置をとっていた韓国各社が10日、相次いで稼働を再開した。サムスン電子やLG電子などは約10日ぶりの稼働となる。ただ、現地での生産活動は停滞したままで、人材不足や部品の調達難などにより正常化には時間がかかる見通しだ。

サムスン電子は同日、蘇州市の白物家電工場の稼働を再開した。LG電子も「7カ所ある現地工場のうち大半を再稼働させた」(同社広報担当者)という。韓国メディアによると、南京市にある家電工場を稼働させたもようだ。両社工場の休業が長期化すれば、韓国や海外向けに出荷する家電の販売に影響が出ると懸念されていた。

そのほか、エネルギー大手のSKイノベーションのバッテリー工場(常州市)や、パネルを手掛けるLGディスプレーのモジュール工場(南京市・烟台市)など、韓国メーカーの多くの中国工場が稼働を再開した。

課題は、生産の本格化まで手探り状態が続く点だ。中国では300人以上の企業が事業を再開する場合、当局から防疫対策の点検を受ける必要があるが、この手続きに少なくとも3~4日かかる。中国企業の事業再開が遅れれば、韓国メーカーの部品調達も難しくなるというリスクは抱えたままだ。

春節(旧正月)連休で帰省する従業員の戻りも悪い。中国は帰省した従業員と連絡がつかなかったり、企業に退職することも告げずに転職してしまったりするケースが多いと言われる。韓国メディアによると、LGディスプレーの従業員も10%は復帰しない見通しだという。新型肺炎の感染拡大で、人材確保も困難な状況が続いている。調達面と人材面で不安を抱える中、工場のフル稼働には時間がかかる見通しだ。

地域によって、休業を延期する動きもある。鉄鋼大手のポスコは、武漢市にある自動車鉄鋼工場の生産を13日まで停止する。これは、武漢市がある湖北省政府が春節連休を同日まで延長したことへの対応措置だ。サムスン電子も天津市のテレビ工場の再稼働時期を延期する。同社広報担当者はNNAに対し「中国政府の方針によるもので、来週にも稼働を再開する予定だ」と説明した。

韓国製薬大手のセルトリオンは、 武漢市に同社初となるバイオ医薬品工場を25年までに建設する計画だ。ただ、武漢市は事実上の「封鎖措置」が取られており、今年4月に予定していた着工時期の延期を余儀なくされる可能性が高まってきた。

■現代自は部品調達にめど

中国の休業措置でワイヤーハーネス(組み電線)の調達不能に陥ったため、国内工場を停止した韓国自動車メーカーは、早期の再稼働に向けて奔走している。10日付電子新聞によると、現代・起亜自動車は韓国産業通商資源省の協力の下、山東省にある韓国部品メーカー各社の生産を再開させた。現地では休日返上でフル操業が続いているという。

現代自動車はこれに伴い、スポーツタイプ多目的車(SUV)を中心に生産する蔚山第2工場を11日に再稼働する。12日からは国内全工場の生産を開始する計画だが、供給網が寸断された場合のリスクは常につきまとう。

新型肺炎の感染者の増加ペースは鈍化傾向にあるが、事業の再開に慎重な姿勢を見せる地域もある。事態の長期化は韓国経済の減速にもつながりかねない。韓国企業では「中国依存」というリスク回避の動きが一層広がるとみられる。

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