【香港】一部診療所がやむなく休業、マスク足りず[社会](2020/02/07)
新型コロナウイルスの感染が広がる中でマスクが不足しているため、香港では少なくとも15カ所の私立クリニック(診療所)が一時休業に追い込まれている。サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)が5日伝えた。
医師の労働組合、香港西医工会(ホンコン・ドクターズ・ユニオン)の楊超発(ヘンリー・ヨン)会長は、「多数の医師がマスク不足の深刻化に不満を募らせている」と指摘。マスクの不足や供給不安から、一部のクリニックが休業していると述べた。また、休業していないクリニックでも、診療時間を半日に短縮したり、休診日を増やしたりする動きが出ていると説明した。
楊氏によると、100人以上の医師がマスクの新規供給について緊急の支援が必要だと訴えており、その数量は約6万~8万枚に上るという。
医師団体の香港医学会(HKMA)の副会長でホームドクターの鄭志文医師は、マスクが不足する中で、「少数のクリニックが休業を余儀なくされたと聞いている」とコメント。その上で、向こう2週間で400人以上の医師がマスクを使い切ると試算した。
同団体は海外の仕入れ先の支援を受けてマスクを探しているが、入手できても届くのは最短で1カ月後になるという。