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【香港】医療界労組、入境の全面閉鎖求めスト計画[社会](2020/01/31)

新型肺炎の感染拡大が懸念される中、香港の医療業界で働く従業員組合が中国本土とつながる全ての出入境管理施設の閉鎖を求め、来週明けにもストライキを実施する構えを見せている。域内の病院では感染を恐れた看護師らが病気を理由に集団で欠勤する事態も発生しており、組合側は圧力を強めて香港政府に対応を迫る狙いだ。明報などが伝えた。

ストの構えを見せているのは、域内の公立病院を管轄する医院管理局(病院管理局=HA)の労働組合・医管局員工陣線のほか、香港物理治療師総工会、香港言語治療士総工会、香港製薬医療機器業職工総会など。これらを含む医療界の約20の労組の代表は28日、共同記者会見を開き、本土からの旅客の入境を全面的に禁じることなどを政府に求め、ストを辞さないことを明らかにした。医院管理局には医師や看護師などの職員全員に必要なだけのマスクを配布するなど、二次感染対策を徹底するよう求めている。

政府は同日、感染抑止策として、本土との間の検問所の一部を閉鎖すると表明したが、往来の多い羅湖、落馬洲、深セン湾の3カ所の検問所は対象外だった。組合側は、これでは本土からの感染拡大には歯止めが掛からないとして、旅客が利用する入境ルートの全面封鎖を政府に求めている。

医管局員工陣線の余慧明代表は、医院管理局から回答がない場合、「具体的な行動を取る」と宣言。2月3日夜までに回答がない場合、緊急以外の職務を停止し、同4日から4日間のストライキを実施すると説明した。看護師協会の代表も「足並みをそろえる可能性を排除しない」と同調する構えを見せた。

■看護師100人が集団病欠

30日付信報などによると、域内の3つの公立病院では29日、看護師ら約100人が集団で病気を理由に休暇を取った。

「集団病欠」に参加したのは、博愛医院26人、東区医院41人、瑪嘉烈医院(プリンセス・マーガレット病院)23人の看護師ら。律敦治医院(ラットンジー病院)の看護師らは「政府の無能」を批判する書簡を医院管理局に送った。

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