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【シンガポール】東南アジアの観光業に追い風、北東ア緊張で[観光](2019/11/26)

日本と韓国の対立など北東アジアの政治的緊張が、東南アジア諸国連合(ASEAN)の観光業にとって追い風になっている――。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)がこのようなリポートをまとめた。特にタイ、ベトナムなどで外国人観光客が増えていると指摘している。

同リポートによると、日韓対立のほか、香港の反政府デモ、中国政府が個人旅行者の台湾訪問を一時的に禁止していることで、関係国・地域間の観光交流が停滞していることから、これらの国・地域からASEANに旅行する人が増えている。特に中国本土、台湾、日本、韓国からの観光客が多いタイ、ベトナム、フィリピンが大きな恩恵を受けているという。

恩恵の度合いは各国の経済に占める観光業の貢献度によって異なるが、タイとベトナムが最大の受益国と指摘。タイに関しては、外国人観光客が1割増えると国内総生産(GDP)を0.8~1.7%押し上げると試算している。これによって経常黒字が拡大し、通貨バーツの相場も上昇する見込みだ。

一方、観光業が最も被害を受けているとみられるのが香港。外国人観光客が1割減るとGDPが0.4~1.3%落ち込むとしている。

ANZは北東アジアの諸問題が観光に及ぼす影響は2020年も続くと予想している。

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