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【中国】フェローテック、杭州でウエハー工場が完成[IT](2019/11/25)

半導体関連製品を手掛けるフェローテックホールディングス(東京都中央区)は22日、浙江省杭州市で建設中だった8インチと12インチのウエハー新工場の竣工(しゅんこう)式を開いた。2017年12月に着工していた。20年3月までに本格稼働を目指す。パワー半導体やモノのインターネット(IoT)など向けに需要が増えると見込み、供給体制を整える。

新工場の竣工式に出席した賀賢漢副社長(左から5人目)ら=22日、浙江省杭州市

新工場の竣工式に出席した賀賢漢副社長(左から5人目)ら=22日、浙江省杭州市

新工場は杭州で4月に開業した経済開発区「銭塘新区」内に設けた。敷地面積は約13万9,200平方メートルで、8インチと12インチの工場棟の敷地面積は各5万平方メートル。

初期には月産能力10万枚の8インチの生産ライン1本を稼働させる。残りの2ラインは市況に応じて段階的に立ち上げる計画で、全面稼働後の月産能力は35万枚となる。既存の上海工場と合わせた生産能力は45万枚に拡大する見通しだ。

新工場には12インチウエハーの試作ラインも設けた。20年3月にも試運転させ、まずは3万枚から生産する。工場内には将来的に月産20万枚分の設備を導入できるスペースを確保した。

8インチウエハーはセンサーや電気自動車(EV)、高速鉄道など向けの電源デバイスに広く使用され、12インチウエハーはメモリーや自動運転車など先端技術に用いられる。しかし、中国では8インチや12インチといった中・大口径ウエハーは主に輸入に頼っている。

竣工式であいさつした賀賢漢副社長は「中国のIC産業の発展には、半導体分野の設備や材料の国産化が課題となる」と指摘。「新工場がフル稼働すれば、中国国内に国産材料を供給できるようになる」と強調した。

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