【カンボジア】首相が露と会談、EAEUとFTA締結前進[経済](2019/11/07)
カンボジアのフン・セン首相は3日、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議のために訪問したタイで、ロシアのメドベージェフ首相と会談し、ロシアなどが加盟するユーラシア経済連合(EAEU)との自由貿易協定(FTA)について協議を行った。クメール・タイムズ(電子版)が伝えた。
フン・セン首相は自身のフェイスブックで「メドベージェフ首相は、EAEUとカンボジアが近い将来にFTAを結ぶことを期待すると発言した」と述べた。
EAEUの加盟国はロシア、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスの5カ国で、国内総生産(GDP)の合計は約5兆米ドル(約545兆円)。カンボジア政府は2016年にEAEUと貿易強化に関する覚書を締結し、18年には「将来的なFTAを交渉する枠組み」について合意している。
ASEAN加盟国で、EAEUとのFTAが発効したのは現在ベトナムだけだが、10月1日にはシンガポールとEAEUの交渉が成立。ロシア国営タス通信によると、カンボジアのほかブルネイ、インドネシア、タイ、フィリピンもEAEUとのFTA締結に関心を示している。
フン・セン首相とメドベージェフ首相は、ロシアに対するカンボジアの1980年代からの債務約15億米ドルの一部を、開発援助と見なすことでも合意した。