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【韓国】サムスン、江原道の新データセンターを公開[IT](2019/09/23)

Y字型の建物がデータセンター。1階は基盤施設、2階は6つのサーバールームからなる(サムスンSDS提供)

Y字型の建物がデータセンター。1階は基盤施設、2階は6つのサーバールームからなる(サムスンSDS提供)

韓国のシステム開発大手、サムスンSDSは19日、江原道春川市に完成したばかりのデータセンターを国内外のメディアに公開した。

同社にとって国内5カ所目となるデータセンターで、敷地面積は3万9,780平方メートルと、サッカー場の5.5倍の大きさ。サーバーやストレージ、ネットワーク機器をそれぞれ仮想化し、ソフトウエアで制御できるのが特徴。屋上に太陽光を設置したり、外部の冷気を直接サーバールームに取り込んだりするなど、エネルギー効率を高めるなどの工夫を凝らした。

現在、クラウド事業は世界的に、ITインフラのクラウド化という段階から、クラウド上で各種サービスを提供するという新たな段階に移行している。

春川市に建設した新データセンターでは、プライベートクラウドやパブリッククラウドなど複数のクラウドサービスを使い分ける「ハイブリッドクラウド」を導入。機密情報などの重要情報はプライベートクラウドに、重要度の優先順位が低い情報はパブリッククラウドに振り分けるなど、それぞれのクラウドサービスの長所を組み合わせることで、セキュリティー管理やコスト管理の向上が期待できるという。

新データセンターではさらに、「クラウドの基本ソフト(OS)」に相当する「PaaS(Platform as a Service)」と呼ばれるサービスを提供する。アプリケーションソフトが稼働するためのハードウエアやOSなどのプラットフォーム一式を、インターネット上のサービスとして提供するため、顧客企業にとっては、アプリケーションを開発する際に必要な環境整備に必要な期間を大幅に省略できるなどのメリットがある。

同社の尹深(ユン・シム)副社長は「クラウド上で業務システムを最適化できるサービスを提供することで、顧客の事業競争力の向上に貢献していきたい」とコメントした。

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