【タイ】富士フイルム、ミラーレス「X―A7」発表[電機](2019/09/19)
富士フイルムのタイ現地法人フジフイルム(タイランド)は17日、デジタルミラーレスカメラ「Xシリーズ」の最新モデル「X―A7」を発表した。主力製品の新型モデル投入により、年内に金額ベースでの市場シェアを現在の34%から50%まで引き上げたい考えだ。
最新モデルは、今月26日から世界で順次発売していく予定。他国・地域に先立ち、タイとインドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポールでほぼ同じタイミングで発売する。富士フイルムの光学・電子映像事業部営業グループの鵜殿真一郎・統括マネジャーは、NNAに対して、「タイを中心にアジアの売り上げが最も大きいことから他の地域に先立って発売する」と説明。欧米や日本、中国では10月下旬ごろの発売を予定しているという。
タイにおける販売価格は2万3,990~2万8,990バーツ(約8万5,000~10万2,700円)。インドネシアで生産し、輸入販売する。日本人とタイ人のエンジニアが共同で開発し、タイ語にも対応している。フジフイルム(タイランド)のシッティウェート上級製品マネジャーによると、月間3,000台の販売を目指す。
鵜殿氏は「Xシリーズの従来モデルの使用者の買い換え需要を狙うとともに、デジタルミラーレスカメラを初めて使う人にも購入してもらいたい」とコメント。「スマートフォンの普及に伴いタイ国内でデジタルカメラの需要が低迷する中、フジフイルム(タイランド)の売上高も今年前半に落ち込んだ」と話し、X―A7の投入で今年後半の盛り返しを狙うとした。
■機能や性能も重視
鵜殿氏によると、富士フイルムのデジタルカメラの売上高で、タイは米国や中国、ドイツ、日本に次ぎ世界で5~6番目に大きい市場となっている。タイでは若年層の女性のカメラ人気が他国・地域に比べて高いほか、エントリーモデルに加え、ミドルやハイエンドのモデルも売れるようになってきているという。
同氏は「タイでは2~3年ほど前までは価格が重視されていたが、スマホの性能の向上に伴い安いだけでは売れなくなった」と指摘。高画質を求める消費者が多いとし、「今後は、各メーカーが2万5,000~3万バーツ程度の手の届く価格帯かつ一般の消費者が必要としている機能や性能を備えたカメラを投入していくのではないか」との見方を示した。