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【ミャンマー】文大統領がミャンマー訪問、投資促進を確約[経済](2019/09/05)

3日からミャンマーを公式訪問している韓国の文在寅大統領は、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相などとの首脳会談を通じ、経済や政治面での相互協力をさらに深めることで一致した。4日には、ミャンマー最大都市ヤンゴンで計画する韓国ミャンマー工業団地(KMIC)の着工に向けた式典に臨み、投資促進に意欲を示した。

KMICの着工に向けたセレモニー会場に向かう文大統領(右から1人目)=4日、ヤンゴン(NNA)

KMICの着工に向けたセレモニー会場に向かう文大統領(右から1人目)=4日、ヤンゴン(NNA)

文大統領は3日、首都ネピドーでスー・チー氏、ウィン・ミン大統領とそれぞれ会談。スー・チー氏との合同記者会見では、朝鮮戦争時にミャンマーから5万米ドル(現在のレートで約530万円相当)のコメの寄付を受けたことに触れ「ミャンマーには多大な支援を受けた歴史がある。韓国は今、その恩返しをする」と親愛の情を表現。

今後の経済発展を支援するため、韓国の対外経済協力基金(EDCF)を10億米ドル(約1,060億円)に拡大すると明らかにした。韓国企業の投資をサポートする「コリアンデスク」も政府内に設置する。

韓国企業用としてヤンゴンに整備されるKMICについては「両国の協力を示す象徴的な事業で、韓国企業のミャンマー投資を促すことになる」と意義を強調した。

KMICはヤンゴン北部レグ郡区の敷地555.81エーカー(約225ヘクタール)に開発。ミャンマー建設省傘下の都市・住宅開発局と韓国土地住宅公社(LH)が各40%、残り20%を韓国企業が出資する合弁事業で進める。来年初頭ごろまでに着工し、2期に分けて24年までに完成させる。

韓国企業が既に多数進出している縫製分野をはじめ、電気製品、建材、中古車部品、化粧品などを製造する工場を誘致する計画だ。

ミャンマー投資委員会(MIC)の事務局である投資企業管理局(DICA)によると、ミャンマーへの韓国からの外国直接投資(FDI)認可額は1988年からの累計で40億6,200万米ドルで、国・地域別では6位。今年度(2018年10月~19年9月)は7月末までで、7,900万米ドルにとどまっている。

13年には韓国のサムスン電子が電力不足を理由に投資を見送った経緯もあるが、韓国政府がEDCFを活用して、ヤンゴン中心部と河川で隔てられた農村部をつなぐ橋の建設を支援するほか、北部カチン州での鉄道改修に携わるなど大型インフラ開発への関与に積極的だ。

韓国とミャンマーの経済関係団体は4日、文大統領の訪問に合わせてビジネスカンファレンスも開催。韓国鉄鋼大手のポスコ、地場大手財閥シュエ・タウン・グループ(STG)の幹部などが講演した。両国から700人以上の参加があった。

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