【香港】「人間の鎖」活動は39駅で、通行妨害せず[社会](2019/08/23)
「逃亡犯条例」改正案に端を発した市民の抗議活動は、香港政府や国際社会の反応をにらみつつ、多様化が進んでいる。23日には、香港鉄路(MTR)の駅周辺で市民が手をつないで「人間の鎖」をつくり抗議の意志を示す活動が広域で呼び掛けられており、警察当局などは警戒を強めている。
22日付蘋果日報によると、「人間の鎖」が計画されているのは、MTR港島線、観塘線、セン湾線(セン=くさかんむりに全)の主要路線の計39駅。23日午後7時に港島線13駅、観塘線15駅、セン湾線11駅に集合し、同8時に開始、同9時に解散を目指している。集合場所は、香港島と九龍、新界地区の市街地にまたがっており、当日の移動には注意が必要になる。
「人間の鎖」は、30年前の1989年8月、当時旧ソ連の統治下にあったバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の独立・民主化運動になぞらえた活動で、ネット上では「香港之路(香港の道)」と名付けられている。フェイスブックのページによると、当日は「和理優(平和的、理性的、優雅さ)」を貫く方針。シュプレヒコールは上げず、皆で歌を歌って団結の意思を示す。警察の許可は得ていないが、参加者には道路を塞いだり、歩行者の邪魔をしたりしないよう呼び掛けて秩序を保つとしている。