【台湾】秋田県が食品商談会、約100人が来場[食品](2019/08/22)
秋田県は21日、台北市内で台湾の企業向けに秋田県産の食品をPRする商談会を開催した。県内の酒造メーカーや食品メーカーなど全6事業者が参加し、青パパイヤの漬物や秋田牛などを売り込んだ。台湾の飲食店や商社などの関係者100人が来場した。同県は食を切り口に台湾での認知度を高め、観光にもつなげたい考えだ。
秋田県の農業・食品産業のマーケティングを手掛けるあきた食彩プロデュース(秋田市)が運営を手掛け、今年で6回目の開催となる。会場では、料理教室大手ABCクッキングスタジオ(東京都千代田区)の台北市内のスタジオが協力し、秋田牛ステーキや秋田米を使用したライスコロッケ、名物の稲庭うどんを台湾風にアレンジした料理などが提供された。台北市内で焼肉店を経営する台湾人女性は、「焼肉用の肉や、家族客向けのりんごジュースを探しに来た。良いものがあれば仕入れも検討する」と話した。
燻製たくあん「いぶりがっこ」など漬物の製造・販売を手掛ける秋田食産(仙北郡美郷町)は、自社で栽培した「青パパイヤの漬物」を今年初めて出品。秋田の新たな名物として売り出したい考えで、今年6月に行われた台湾最大の食品見本市「台北国際食品展覧会(フード台北)」にも出展した。同社の佐藤良一・代表取締役は、「雪国で作った南国フルーツという意外性が売り。この場で聞いた意見を持ち帰り、台湾向けに改良することも考えている」と話した。
秋田県観光文化スポーツ部の奈良聡次長によると、現在、台湾の遠東航空(ファーイースタン航空)が桃園―秋田間で月2~4便のチャーター便を運航しているが、搭乗率はまずまずだという。奈良次長は、「食べ物をきっかけに秋田のことを知ってもらい、さらに多くの方に来てもらいたい。秋田県は雪国で、台湾の方にとって魅力的な要素も多い」と期待を込めた。
観光庁の宿泊旅行統計調査に基づき秋田県が作成した観光統計によると、2018年に秋田県に宿泊した海外宿泊客のうち、台湾人は4万9,960人で前年比17.9%増えた。全体の44.5%を占め、国・地域別では首位だった。