【台湾】光るタピオカ、台湾発ドリンクが日本上陸[食品](2019/07/19)
タピオカミルクティーなどの飲料チェーン「歇脚亭(シェアティー)」ブランドを展開する台湾の聯発国際餐飲事業が、従来のイメージを覆す“光るタピオカ”を配合したミルクティーを回転ずしチェーン最大手のあきんどスシローと組んで開発した。19日からスシローの日本全店で販売する。280円(税抜き)という手頃な価格と強烈なインパクトで日本のタピオカドリンク市場に挑む。
18日に東京都内で開かれた記者会見では、両社がコラボした「光るゴールデン タピオカミルクティー」が報道陣に公開された。
カップの下部にスマートフォンなどのライトを当てると、タピオカが光っているように見えるのが特徴。味は日本人が好むようにきめ細やかな味わいと茶の風味を増やし、タピオカはよりもっちりとした食感に仕上げた。
タピオカからミルクティー、プラスチックの包装材まで全て台湾にある聯発国際餐飲の自社工場で生産し、日本に輸入する。当面はスシローの定番メニューとして定着させながら、「抹茶味」などラインアップを増やしていく予定。将来的には台湾などスシローの海外店舗への投入も考えている。
聯発の鄭凱隆・最高経営責任者(CEO)はNNAに対し、「これこそ本場の味だ」とアピールし、「消費者が光るタピオカをスマホで撮影し、交流サイト(SNS)で広がっていくことを狙っている」と述べた。
両社が今回提携したのは、昨年6月にスシローが台湾に進出したのがきっかけ。スシローの責任者がシェアティーの味に触れたことで提携話につながった。両社の約30人で開発チームを結成し、味の試行錯誤を経て、1年かけて厳しい日本の食品安全規格に準ずる商品を開発したという。
鄭CEOは「予想以上に好評をいただいているため、生産ラインをいち早く拡充したい」と意気込んだ。
1992年に台湾でスタートしたシェアティーは、99年のマレーシアを皮切りに海外出店を開始。現在は18カ国・地域で直営店とフランチャイズ(FC)店を計500店以上展開する。日本市場に目をつけたのは「3~4年前だが、日本ではドリンクを飲み歩く習慣がないため、まだ早いと感じた」(鄭CEO)。ただタピオカドリンクのブームを受け、「日本人の習慣が変わっており、今回はこの波に乗った」と説明した。
スシローグローバルホールディングスの水留浩一CEOは「タピオカドリンクが流行する中で、全都道府県に展開するスシローの店舗で日本全国の皆さんに本物の味を楽しんでいただきたい」と期待を寄せた。
聯発は年内にも東京や大阪を中心に直営店を出店し、将来的にFCの展開も視野に入れている。