【シンガポール】ASEAN積層造形市場、25年に1千億ドル[製造](2019/07/04)
ドイツの鉄鋼・エンジニアリング大手ティッセンクルップらの調査で、東南アジア諸国連合(ASEAN)の3D印刷など積層造形(AM)市場が急成長し、2025年までに1,000億米ドル(約10兆7,000億円)規模に達するとの見通しが明らかになった。
同社は、シンガポールの国立積層造形イノベーションクラスター(NAMIC)などと共同でリポートを発表した。19年の推定値でアジア全体のAM市場は約38億米ドルだが、このうちASEANが占める割合は5~7%にとどまると指摘。ただ潜在的な成長力は高く、25年までに域内総生産(GDP)の1.5~2.0%を占めるようになると予想している。
さらに同市場の成長によってASEANの輸入額は約300億~500億米ドル減少するほか、30年までに域内全体で300万~400万人の新規雇用が創出されると予測している。
ティッセンクルップはこのほど、シンガポールに3D印刷施設「AMテックセンター・ハブ」を開業。東南アジアでのAM市場の拡大に備えていく方針だ。