【タイ】中タイ合弁の上汽正大、中国製EVを発売へ[車両](2019/05/17)
中国の自動車最大手、上海汽車集団(上汽集団、SAICモーター)とタイの大手財閥チャロン・ポカパン(CP)との合弁会社SAICモーター・CP(上汽正大)は15日、蓄電池式の電気自動車(EV)「ZS・EV」を6月20日にタイで発売すると発表した。同社がタイでEVを販売するのは初めて。タイのEV事業を強化する方針で、全国に充電設備を設置するほか、タイ国内販売向けの生産も計画している。
ZS・EVは、中国から輸入して販売する。中国製のEVは、東南アジア諸国連合(ASEAN)・中国自由貿易協定(ACFTA)によって非課税でタイに輸入できる。価格は150万バーツ(約520万円)以下を予定。傘下企業で「MG(名爵)」ブランド車を販売するMGセールス(タイランド)が、ZS・EVの販売を担当する。
SAICモーター・CPは、EV販売促進のため、全国107カ所のショールーム、サービスセンターに充電設備を設置する。バイオ燃料の製造や発電事業を手掛けるタイのエナジー・アブソルート(EA)とも共同で充電設備のネットワークを構築する計画で、このほど覚書に調印した。EAはこれまでに、400カ所以上に充電設備を設置しており、将来的に1,000カ所以上に増やす計画だ。
16日付バンコクポストによると、SAICモーター・CPはまた、タイ投資委員会(BOI)の認可事業として、東部チョンブリ県の工場でプラグインハイブリッド車(PHV)と蓄電池式のEVを組み立て生産する計画。PHVは昨年9月に認可を取得しており、EVも申請済み。
EVの物品税は、BOIの認可を取得していない場合は8%が課税されるが、認可を取得すると2%となる。また、20年1月1日から22年12月31日までの3年間に限定して課税が免除される。