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【ミャンマー】人権派の映画監督、国軍批判で収監[政治](2019/04/19)

ミャンマーの著名な人権派の映画監督、ミン・ティン・コー・コー・ジー氏が、国軍を中傷したとして収監されていることが分かった。同監督は肝臓がんをわずらっており、弁護士は保釈を求めているが、裁判所は認めていない。ミャンマー・タイムズ(電子版)が18日伝えた。

ミン・ティン・コー・コー・ジー監督は、自身のフェイスブックなどで、ミャンマー議会の議員定数の4分の1を軍人に割り当てる現行の2008年憲法を批判する投稿を繰り返した。さらに、北中部マンダレー管区ピンウールウィン(メイミョー)の国防アカデミー(DSA)を「嘘つきや盗人、殺人者の養成所」と揶揄(やゆ)したこともあり、国軍のヤンゴン司令官が3月29日に告発した。

監督は、電気通信網上での不当な中傷などを禁止した電気通信法第66条(d)項や、国軍に反乱を促す、あるいは任務を怠るようにそそのかす意図的なうわさの流布などを禁止した刑法第505条(a)項に違反したとされ、最大都市ヤンゴンのインセイン拘置所で収監されている。どちらも有罪となればそれぞれ最大で禁錮2年が科される可能性がある。

インセイン郡区警察は当初、監督を保釈する方針だったが、郡区裁判所は12日、刑法第505条(a)項の違反に対しては保釈は適用できないと判断を下した。しかし、監督は肝臓がんをわずらい3カ月前に肝臓の一部を切除したばかりのため、弁護士は健康上の理由から保釈を求めている。

ミン・ティン・コー・コー・ジー監督は2013年に「ミャンマー人権・尊厳国際映画フェスティバル」を創設した活動家でもあり、今回の訴えに対して「法廷闘争を戦い抜く」としている。次回の公判は4月25日に開催予定だ。

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