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【ミャンマー】バガン世界遺産実現へ、支援国に後押し要請[観光](2019/04/18)

ミャンマーの宗教・文化省は12日、6月下旬から7月に上旬に行われる国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会に向けた会合を実施し、委員会メンバー国や支援国の代表に中部の遺跡都市バガンの登録後押しを呼び掛けた。バガンの登録が実現すれば、中部バゴー管区のピュー古代都市群に続くミャンマーで2カ所目の世界遺産となる。

同省が最大都市ヤンゴンの国立博物館で開いた会合には、世界遺産委員会の委員となっている中国、オーストラリアのほか、バガンの周辺インフラ整備や遺跡修復を支援する日本、イタリア、インド、韓国などの関係者が参加。チー・ミン副宗教・文化相は「2014年から遺跡保護と環境整備のために官民で協力を進めてきた。バガンが必ず世界遺産に選出されると信じている」と呼び掛けた。

ミャンマーは軍政時代の1996年にもバガンの世界遺産登録を申請したが、遺跡の保存措置が不十分であることなどを理由に却下された。18年1月の再申請にあたり、官民が連携して保護団体をつくり、学校や地域での啓発を進めたほか、文化遺産の保護に関する新たな法律の整備も進めた。

19年の第43回世界遺産委員会は6月30日~7月10日まで、アゼルバイジャンの首都バクーで開催される。メンバーとなっている21カ国には、バーレーン、クウェート、キルギス、インドネシアなどイスラム教徒が人口の大半を占める国も含まれ、西部ラカイン州のイスラム教徒少数民族ロヒンギャの迫害問題が及ぼす影響が懸念される。会合でプレゼンテーションを行った宗教・文化省のタン・ゾー・ウー世界遺産担当ディレクターは「世界遺産の登録の是非は政治的問題とは切り離して協議されることになっており、9割以上の確率でバガンが選出されると自信を持っている」と語った。

6月末からのユネスコ世界遺産委員会開催に向け、ミャンマー側がバガンの登録実現に向けて支援国の関係者に後押しを呼び掛けた会議=12日、ヤンゴン(NNA)

6月末からのユネスコ世界遺産委員会開催に向け、ミャンマー側がバガンの登録実現に向けて支援国の関係者に後押しを呼び掛けた会議=12日、ヤンゴン(NNA)

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