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【インドネシア】クラウドクレジット、水力発電の貸付開始[金融](2019/03/27)

貸し付け型クラウドファンディングを手掛けるクラウドクレジット(東京都中央区)は26日、「インドネシア小水力発電支援ファンド」シリーズの販売を開始した。貸付先は地場の発電事業者A社(社名の公表は来月以降)。クラウドクレジットにとって初の小水力発電建設支援ファンド。希望者は同社のウェブサイトから投資できる。

ファンドは、A社が手掛ける北スマトラ州フンバン・ハスンドゥタン県の水力発電所の建設資金に充てる。募集金額は1,000万円。1万円単位で投資を受け付ける。運用期間は4月から19カ月。表面利回りは6.9%。

この発電所事業の総事業費は2,800万米ドル(約30億8,600万円)。この事業のために設立された特定目的社が運営を行う。A社が51%、日系企業が49%を出資している。2018年5月に着工し、19年12月の完工を予定している。

事業は日本とインドネシアの両政府による温室効果ガス削減の2国間クレジット制度(JCM)が採択され、特定目的会社は約半年をめどに180万米ドルの補助金を受け取る予定。ファンドで調達した資金は、補助金を受け取るまでのつなぎ資金として充当、さらに補助金はファンドの返済原資となる。

クラウドクレジット担当者は「発電所が稼働すれば、約6万9,000世帯にクリーンな電力を安定して供給できるようになる」と説明。二酸化炭素(CO2)排出量を4万2,711トン削減できるとみている。

A社は14年設立。出力1万キロワット以下の小水力発電事業を中心に、再生可能エネルギーの開発、運営、投資を手掛ける。

クラウドクレジットは13年設立。伊藤忠や第一生命保険などが出資している。利用者数は3万4,000人以上、累計出資金額は170億円を超えた。ペルー、エストニア、メキシコに子会社を持つ。

水力発電所に水力を供給する北スマトラ州の河川(クラウドクレジット提供)

水力発電所に水力を供給する北スマトラ州の河川(クラウドクレジット提供)

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