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【香港】キャセイの香港エクス買収、好悪混じる見方[運輸](2019/03/07)

香港の航空大手、キャセイパシフィック航空が格安航空会社(LCC)、香港エクスプレスの買収計画を発表したことに絡み、投資銀行などは5日、好悪両方の影響を指摘した。キャセイの香港のフラッグキャリア(代表的な航空会社)としての地位が一段と強固になるとの見方があるが、一方では、複数の路線が重複していることから相乗効果は限定的との声もある。

6日付明報などが伝えた。スイス金融大手クレディ・スイスは、キャセイが香港エクスプレスの買収に成功した場合、長期的な利益を享受できると表明。アジアの短距離客をより多く獲得でき、その地位はより一層強固なものになると見通した。

香港エクスプレスはキャセイ未進出の広島や長崎といった日本地方都市への乗り入れを強みとする。その一方で東京や大阪、名古屋、福岡のほか、韓国、タイ、ベトナム、カンボジアなど2社で重複する路線も多く、別の投資銀行は「相乗効果は大きくはない」と指摘した。

信誠証券(プルデンシャル・ブローカレッジ)の張智威(アルビン・チョン)アソシエートディレクターは、キャセイが香港エクスプレスの買収後に、路線や人材などの再編を行うと予測。キャセイにとっては香港エクスプレスの買収で競合のLCCが1社減ることになるが、LCC業界はオーストラリアのジェットスター航空や日本のピーチ・アビエーションなどがひしめき合っており、運賃の値上げに踏み切る可能性は低いとみている。

米金融大手ゴールドマン・サックスによると、キャセイが香港航空市場に占めるシェアは46%、香港エクスプレスは約5%。

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